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【ホライズンのオススメ! №452】本屋大賞2025年 ノミネート10作

新年度が始まりました。皆様いかがお過ごしでしょうか?
弁護士の高井です。

さて、4月ということで今年も 本屋大賞 の発表が近づいてきました。
今年は4月9日に発表される予定となっております。

で、去年やってみておもしろかったので、今年もノミネート作10作を全部読んでみました!
そこで、今回は対象の候補作としてノミネートされた10作品についてオススメしていきたいと思います。

本屋大賞のホームページはこちら https://www.hontai.or.jp/

さて、どういう形でご紹介しようか迷ったのですが、
ズバリ、個人的な本屋大賞の予想という形でいきたいと思います。

 

まずは本命!

「禁忌の子」 山口未桜(著) 東京創元社
https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488025694

現役の医師の方が書かれた医療ミステリーといった作品です。
主人公の医師が救急外来を担当していたところ、自分にそっくりな遺体が運び込まれてくるというシーンから始まります。
なんと体毛の濃さまでそっくりというこの遺体、主人公は薄気味悪さを感じながら、この遺体を巡る謎に関わっていくことになります。
ミステリーとしての読み応えも十分な力作です。

 

次に対抗!

「カフネ」 阿部暁子(著) 講談社
https://cafune.kodansha.co.jp/

法務局で働く主人公の女性。急死してしまった弟が、結局結婚することのなかった元婚約者に対して遺産を渡したいという遺言を遺しています。
元婚約者の傍若無人ともいえるような態度を見て嫌悪感を覚えますが、ひょんなことからこの元婚約者が働く家事代行サービスの会社の手伝いをすることに。
家事代行サービスで訪れる様々な家庭の抱える問題も垣間見ながら、元婚約者との関係性が変化していく様子はなかなか考えさせられるところです。

 

最後に、大穴!

「生殖記」 朝井リョウ(著) 小学館
https://www.shogakukan.co.jp/pr/asai_seishokuki/#

会社勤めをする30代前半の主人公の男性を巡るドラマなのですが、ウェブサイトを見ていただくと、語り手の正体は誰だ?というあおり文句が。
ネタバレなしで手に取ってみていただきたい一作です。

 

で、もう一つ大穴!

「死んだ山田と教室」 金子玲介(著) 講談社
https://fireyamada.kodansha.co.jp/

交通事故で亡くなった人気者の高校生が、教室のスピーカーにとりついて話し出すという作品。
なんとも突飛ですが、同級生や担任らとのいろいろな関係性はとても興味深い。で、作品が進むにつれていろいろ見えてくるものも。
今の高校生の息苦しさなどを含めていろいろ考えさせられる作品でした。

 

というわけで、本命、対抗、大穴と予想したのですが、予想の理由を含めて他の作品も簡単にご紹介をしたいと思います。

まず、ノミネート作10作の中でさすがに大賞候補からは外れるだろうと思う作品が1つ。

「成瀬は信じた道をいく」 宮島未奈(著) 新潮社
https://www.shinchosha.co.jp/book/354952/

成瀬については去年散々書きました。めちゃくちゃ面白いですし、作品としてはぜひ読んでみてください。ただ、さすがに去年大賞を受賞した作品の続編が今年も大賞ということはないだろうということで除外します。

 

で、読んでみた上で、ちょっと個人的にどうしても受け入れられなかった作品が1つ。

「小説」 野崎まど(著) 講談社
https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000399208

Amazonとかでも評価かなり高いですし、本屋大賞のノミネートもされているので刺さっている人には刺さっているんでしょうが、ちょっと個人的には入り込めませんでした。なので、外します。

 

その上で、残り7作品の中で検討したときに、読んでみた感じでかなり好みが分かれそうなのがこの作品。

「恋とか愛とかやさしさなら」 一穂ミチ(著) 小学館
https://www.shogakukan.co.jp/pr/koitoka/

彼氏からプロポーズされて婚約した翌日の朝に婚約者が逮捕されたということで思い悩む主人公。
正直に言うと、弁護士的には、あー、こういう相談者の人いるよねー、という感じで見てしまいました。
いろいろアドバイスしてきたりする周りの人たちもすごくキャラクターが立っていて個人的にはすごくおもしろく読めました。
ただ、小説ってやはり主人公への共感がすごく影響すると思っていて、そうだとするとこの主人公の女性はかなり好みが分かれそう。
ということで、一定の支持は集めそうだけれど大賞は難しい気がします。

 

あと、同じようにテーマ自体でちょっと避ける人がでちゃいそうなのがこの作品。

「アルプス席の母」 早見和真(著) 小学館
https://dps.shogakukan.co.jp/arupususekinohaha/

アルプス席という単語と、表紙見ていただければすぐにわかるとおり、高校野球で頑張る子どもを育てる母親を中心に据えた作品。
個人的には野球は大好きなので、かなり楽しめました。
レギュラーになれるかどうか、といったところのせめぎ合いとか、先輩たちの最後の試合とか、監督との関係性とか、もともと作者の早見さん自身が高校球児だったということもあって、非常に熱の入った作品になってます。なので、野球好きにはぜひ読んでほしい!と思うのですが、野球はちょっと興味なくて、という人も結構いるかなぁというところから、やはり大賞は難しい気がしました。

 

で、同じような読後感の作品2つの中で、比べたときに負けてしまいそうなのがこの作品。

「人魚が逃げた」 青山美智子(著) PHP研究所
https://www.php.co.jp/books/detail.php?isbn=978-4-569-85794-7

「人魚が逃げた」といって人魚ファンタジーかと思いきやそういうわけではなく、銀座を訪れた人たちの人間模様が描かれています。
12歳年上の女性と交際中の元タレントの会社員、娘と買い物中の主婦、絵の蒐集にのめり込みすぎるあまり妻に離婚されたコレクター、文学賞の選考結果を待つ作家、高級クラブでママとして働くホステス。
どれも個性的で、すごく素敵な作品なのですが・・・個人的にはちょっとカフネと雰囲気が似てて、どちらが好きかというとカフネかなぁという印象です。
作者の青山さんは、去年候補作になってた「リカバリーカバヒコ」を書かれた方ですごく好きな作者さんなのですが、もうちょっと!という感じでした。

 

あと、成瀬と同じような感じでハードルが上がってしまってそうなのがこの作品。

「spring」 恩田陸(著) 筑摩書房
https://www.chikumashobo.co.jp/special/spring/

バレエをテーマにしたこの作品。バレエの世界を知るという意味でも、そこでの人間模様という意味でも、非常に面白く読めました。
ただ、個人的には恩田先生の音楽の描写ほどダンスの描写が入ってこなかったというのがあって、「蜜蜂と遠雷」ほどの一気読みの勢いが出なかった感じです。
で、恩田先生がすでにこれまで2回本屋大賞受賞されていることを考えるとなかなか大賞は難しいのではないかと。

 

ということで、4作品が残った中で、本命は「禁忌の子」とさせていただきました!

どれか1つでも興味を持って手に取っていただけたらうれしいです。


次回のホライズンのオススメ!は2025年4月9日更新予定です。

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