法律や訴訟に関連した最近のニュースから気になるものをセレクトして弁護士の視点でコメントしています。
今回は3月25日~3月31日までのニュースです。
【1】定年後の再雇用、賃金75%減は違法 高裁判決が確定
https://www.asahi.com/articles/ASL3X6GRSL3XTIPE03N.html
再雇用の条件として賃金を25%に減額する提案をしたことが不法行為に該当するとした福岡高裁の判決が確定したという報道。
最高裁が積極的に判断を示したわけではないが、実務上かなり影響は大きい。
ただ、合意がないとして地位確認は認められないとすることとの整合性があるのかは少し疑問も残りそうな判決である。
【2】働き方改革法案、自民党が了承 4月上旬にも閣議決定へ
https://www.asahi.com/articles/ASL3Y36B1L3YULFA003.html
裁量労働のデータなどでかなり紛糾していたが裁量労働を外す方向で閣議決定ということになりそうだ。
高プロなども含めまだまだもめそうな様相。
【3】セクハラ発言「調査中」=昨春の入社面接-電通
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018032900983&g=eco
面接でのセクハラ発言ということで事実だとするとまた大きな問題になりそう。こういう報道自体がじわじわと企業の人気を奪っていくことになるので影響は大きい。
【4】UPQとDMMに措置命令 「誤記」騒動のディスプレイ広告は「景表法違反」
http://www.itmedia.co.jp/business/articles/1803/29/news099.html
広告の表記が誤っていたことが誤記なのか故意なのかは不明だが、やはり景表法違反には該当してしまうだろう。
広告の作成自体注意が必要である。
【5】無痛分娩ミス、請求棄却 過失と障害の関係認めず 京都地裁
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO28617830X20C18A3AC1000/
産婦人科を巡る医療過誤のトラブルはまだまだかなり多い。過失の有無などシビアに争われることも多く、非常に難しい問題。ただ、医師も過重労働な中ではかなり難しい問題だろう。
次回のLEGAL NEWS TOPICSは4月10日更新予定です。