法律や訴訟に関連した最近のニュースから気になるものをセレクトして弁護士の視点でコメントしています。今回は2月18日~2月24日までのニュースです。
【1】契約社員の格差、一部違法=日本郵便に賠償命令-大阪地裁
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018022100735
労働契約法20条に基づく非正規社員の待遇格差を巡る裁判。紛争が増加しており、どのような理由に基づく待遇格差なのかを明確にしていくことが求められている。
【2】地裁福山支部 過酷研修で障害 サニックスに賠償命令
https://mainichi.jp/articles/20180223/k00/00m/040/105000c
精神面を鍛えようという趣旨なのかと思われるが、医師の診断等を受けられない形でこのような研修を行うと安全配慮義務違反と言われてしまう可能性は高いだろう。
【3】JR東労組、争議行為を解除 スト行わず
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27363690U8A220C1CR8000/
争議行為が解除されたということでストは行われなくなった。ストライキについては企業側にとってもダメージが大きいが、その分の賃金は支払われないなど、労働者にとってもダメージがあり、なかなか難しいところだろう。
【4】民事裁判、ネットで提訴へ…サイトに訴状提出
http://www.yomiuri.co.jp/national/20180221-OYT1T50063.html
ようやく電子化が進められていくという報道。セキュリティーの問題などもあるが、提出のために1時間待たされるなど、不合理な状態も多く、改善が期待される。
【5】茶のしずく石鹸で賠償命令 製造1社、全国初の判決
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO27149580Q8A220C1CR8000/
小麦アレルギーに関する表示がないことを理由として責任が認められた模様。化粧品等だと被害が拡大する可能性が高く、企業としても慎重な対応が求められる。
また、複数の企業が関与していることが多いので、責任の所在等も問題となりうる。