こんにちは、弁護士の高井です。
いよいよ今年も残り半月ほどになってきましたが皆様いかがお過ごしでしょうか?
さて、あまりご存じない方も多いかもしれませんが、会社側の労働事件や離婚事件だけでなく、子どものに関する問題にも携わっていたりします。
東京弁護士会には子どもの権利委員会というものがありまして、弁護士登録直後からこの委員会に参加しています。
というわけで、今回オススメしたいのは、この子どもに関する大事なお話。
最近話題になっている新書「ケーキの切れない非行少年たち」という本です。
こちらの本、amazonの書籍版の方の画像にはあるのですが、非行を犯して少年院に入った子に、ホールケーキを3等分にして、と言ったときに、どのように切るかを描いたものが帯に描かれています。実に衝撃的な映像ではだと思いますがいかがでしょう?
こちらの本では、このような形で非行少年の実情が生々しく描かれているところです。
民法の成人年齢が2022年4月から18歳に引き下げられることにともない、現在少年法の適用年齢も18歳に引き下げることが議論されています。
ただ、ケーキを3等分することもできないような子たちに刑罰を与えても結局出所したら同じ失敗を繰り返すだけではないでしょうか?むしろ少年院での教育をした方が再犯防止など効果を上げているのでは?ということで弁護士会は反対しています。
いろいろな意見があることはわかりますが、単に少年法の適用年齢を引き下げれば良い、という問題ではないことは、ご理解いただきたいと思ってこの本をご紹介させていただきました。
追記
この本をまとめた記事が週刊文春のサイトにもでています。
https://bunshun.jp/articles/-/13648
よろしければこちらもご覧下さい。
次回のホライズンのオススメは12月18日更新予定です。